
「そろそろ壁紙を張り替えたい」
「水回りをリフォームしたい」と考えていたところ、ニュースでホルムズ海峡封鎖の影響による原油価格高騰を知り、なんとなく不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
残念ながらその不安は間違っていません。
実は、日本の内装工事の現場にも、すでに少なからず影響が出始めています。
今のうちに状況を知っておくことで、リフォームの計画を上手に進める参考になるはずです。
目次
ホルムズ海峡の封鎖って、なぜ日本の家と関係するの?
2026年2月下旬、米国とイスラエルによる攻撃をきっかけにイランがホルムズ海峡を事実上封鎖しました。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とアラビア海をつなぐ細い水道で、世界の石油貿易の約4分の1がここを通ります。
そして日本が輸入する原油の9割以上は中東産で、そのほぼ全量がこの海峡を経由しています。
原油の流れが滞ると、ガソリンや電気代が上がるのはイメージしやすいと思います。
ただ、それだけでなく「石油を原料とした工業製品」の値段や入手しやすさにも、じわじわと影響が波及するのです。
そして住まいのリフォームで使う資材の多くは、まさにその石油を原料とした製品なのです。
壁紙や接着剤も、実は石油からできている
リフォームで使う資材が石油と関係していると聞いても、ピンとこない方が多いかもしれません。
しかし、よく使われる壁紙(ビニールクロス)の素材はポリ塩化ビニル(PVC)という樹脂で、これは石油を精製する過程で生まれる「ナフサ」という原料から作られています。
壁紙を貼り付ける際の糊や接着剤も同様で、その多くは石油由来の溶剤を含んでいます。
さらに、床材・シーリング材・断熱材・養生シートといった内装工事に欠かせない副資材も、ほぼ全てが石油化学製品です。
木材でさえ、乾燥に使うエネルギーや梱包フィルムに石油が関わっています。
内装の材料のほとんどが、何らかのかたちで原油価格の影響を受ける構造になっているのです。
今、現場ではどんなことが起きているの?
国内のメーカーや問屋では、すでに値上げや供給制限の動きが相次いでいます。
壁紙・床材・カーテンを手がける大手メーカーは今年7月以降の受注分から2〜3割の値上げを予告しており、壁紙の糊に使うシンナー類は封鎖直後から大幅に値上がりが進みました。
また、ユニットバスやシステムキッチンのメーカーが原料不足を理由に一時的に受注を停止するケースも出ました。
「注文しようとしたら受け付けていない」「予定していた資材が入らず工事がずれ込んでいる」という状況が、今まさに業界の現場で起きています。
もちろん全ての工事がすぐに止まるわけではありませんし、日本には一定の石油備蓄もあります。
ただ、情勢の長期化を見込む専門家も多く、「数カ月で解決する」と楽観視できる状況ではないのが正直なところです。
リフォームを検討中の方が気になるポイント
「それで、自分が頼もうとしているリフォームは大丈夫なの?」というのが、いちばんの疑問だと思います。
状況を一言でまとめると「業者・資材・時期によって、影響の度合いが異なる」というのが実態です。
たとえば、すでに大量に仕入れ済みの在庫を持っている業者なら、当面は従来の価格・納期で対応できるかもしれません。
一方で、受注のたびに材料を調達している業者は、値上がりや入荷待ちの影響をより直接的に受けやすい状況です。
また、シンナーや溶剤を多く使う施工と、水性系の接着剤で対応できる施工では、影響のかかり方も変わってきます。
つまり、「今から頼んでいつ着工できるか」「費用はどれくらい変わりそうか」は、担当する業者に直接確認するのが、現時点でもっとも確実な方法です。
具体的に何を確認すればいい?
リフォームの依頼や見積もりを依頼する際に、以下の点を業者に聞いてみると、余計なトラブルを防ぐことができます。
まず、「使用予定の壁紙や床材は今すぐ手に入る状態か」を確認しましょう。
メーカーによって在庫状況は異なります。希望した品番が欠品していた場合に代替品の提案があるかどうかも、併せて聞いておくと安心です。
次に、「見積もりの有効期間はいつまでか」を確認してください。
資材の価格が短期間で動きやすい今の状況では、1〜2カ月後に着工しようとした際に費用が変わっている可能性があります。
見積もり時点の価格がいつまで保証されるのかを書面で確認しておくと、後々の認識違いが防げます。
そして、「工事の開始時期と完了予定に影響は出そうか」も尋ねておきましょう。
資材の入荷が遅れると、どれだけ段取りよく進めても工期が延びることがあります。
繁忙期や引っ越しのスケジュールと重なっている方は、とくに余裕を持ったスケジューリングを業者と相談しておくのが賢明です。
「今は待った方がいい?」という疑問について
資材が値上がりしている今、リフォームを先延ばしにした方が得なのかどうか、悩む方もいると思います。
しかし、これは一概には言えません。
情勢が早期に改善されれば価格も落ち着く可能性はあります。
ただ、専門家の多くは「封鎖が解除されても、運賃や保険料、港湾処理などのコストが元に戻るまでにはさらに時間がかかる」と指摘しており、「待てばすぐに安くなる」とは言い切れないのが現状です。
一方、雨漏りや壁のカビなど、放置すれば住まいへのダメージが進んでしまうケースでは、費用よりも早めの対処を優先すべきでしょう。
リフォームの緊急性・目的・予算のバランスをよく考えた上で、担当の業者と率直に相談することをおすすめします。
まとめ
ホルムズ海峡封鎖という国際情勢の変化は、壁紙・床材・接着剤など、家のリフォームに使う資材の価格や入手しやすさに影響を与えています。
工事の費用が想定より上がる可能性や、工期が通常よりかかるケースも出てきているのが現実です。
大切なのは、不安を抱えたまま動かないのではなく、信頼できる業者に早めに相談し、在庫の状況・見積もりの有効期間・工期の見通しをきちんと確認することです。
はりかえ隊には、地域ごとに優良なクロス屋・内装業者が掲載されています。
「在庫はすぐに用意できるのか」
「工期はいつもより長くかかりそうか」
「費用はどのくらい変わりそうか」など、気になることはぜひはりかえ隊に掲載されているクロス屋・内装業者へ直接お問い合わせください。
プロの視点から、あなたの状況に合ったアドバイスをもらえるはずです。
※本記事は2026年4月28日時点の情報をもとに作成しています。資材の状況は日々変化していますので、最新の情報は施工業者にご確認ください。
















