最近耳にすることも多くなったダイノックシート。
「壁に貼るシートのことだよね?」
なんとなくはわかるけど、でもクロスとの違いをしっかり説明できる方はもしかしたら少ないのではないでしょうか。
この記事では、ダイノックシートの特徴や用途、クロスとの違い、メリット・デメリット、選び方のポイントまでを詳しく解説します。
これを読めば、あなたの住まいや店舗にどちらが適しているかが分かるはずです。
ダイノックシートとは?
ダイノックシート(DI-NOCフィルム)は、3M(スリーエム)社が製造・販売する建築用化粧フィルムのブランド名です。
薄く柔軟なフィルムに木目や石目、メタリックなどの模様を施し、表面に耐久性のある加工を加えています。
既存のドアや家具、壁面、カウンターなどの表面に貼ることで、短期間で見た目を一新できるのが最大の特徴です。
ポイント
・素材はPVC(塩化ビニル)系が主流ですが、シリーズによっては非ビニル(PVCフリー)の製品もあります。
・主に屋内向け製品ですが、屋外対応や耐候性に優れたシリーズも存在します。
・製品パターンは900種類以上あり、木材・石材・金属・レザー調など本物さながらの質感を再現可能です。
壁紙・クロスとの違い
ダイノックシートとクロスは、どちらも内装の意匠を変えるための素材ですが、用途や施工方法が異なります。
クロスは壁や天井の広い面積に、ダイノックは家具や建具、特定の壁面パネルなどに使われることが多いですが、ダイノックを広い壁面に貼る事例もあります。
主な用途
ダイノックシートは耐久性とデザイン性を活かし、さまざまな場面で活用されています。
・ドアのリニューアル:傷や色あせを新品同様に。
・家具・什器のリメイク:棚やカウンター、キッチン扉の印象を変える。
・エレベーター内装:金属パネルの上から貼り、高級感を演出。
・商業施設・オフィス:ブランドイメージに沿ったデザインに変更。
・壁面のアクセント:木目や石目で空間に重厚感をプラス。
メリット
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高級感のある仕上がり
本物の素材を使わなくてもリアルな質感を再現できます。 -
短工期
既存の建材に直接貼れるため、解体や塗装よりも早く完成します。 -
高い耐久性・耐水性
擦れや汚れに強く、水回りや商業施設にも適します。 -
廃材が少ない
建具や家具をそのまま活かせるため、環境負荷や廃棄コストを削減できます。 -
デザインバリエーションが豊富
木目・石目・金属調・単色など900種類以上から選べます。
デメリット
・材料単価が高め:クロスや塗装より高額になりやすいです。
・下地の状態に依存:凹凸や傷があると仕上がりに影響します。
・施工技術が必要:継ぎ目や角の処理は熟練技術が必須。DIYは難易度が高めです。
・撤去が大変:粘着剤が強力で、剥がす際に下地を傷めることがあります。
施工手順
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現地調査・採寸
寸法を正確に測り、必要なシート量を算出します。 -
下地処理
汚れや油分を除去し、傷や凹みを補修します。 -
裁断
寸法に合わせてシートをカットします。 -
貼付
裏紙を剥がしながら、スキージで空気を抜きつつ圧着します。 -
仕上げ
角や端部の処理を行い、見た目と耐久性を確保します。
※3Mは認定施工者制度を設けており、品質を求める場合は専門業者に依頼するのが安心です。
費用相場(施工込みの目安)
・ドア1枚:30,000〜60,000円
・キッチン扉(1枚):5,000〜10,000円
・壁面1㎡あたり:6,000〜15,000円
※素材や施工難易度、下地処理の有無で価格は変動します。屋外や特殊形状はさらに高くなる場合があります。
メンテナンス
・日常清掃:柔らかい布で乾拭き、または中性洗剤を薄めた水で拭く。
・しつこい汚れ:アルコール系クリーナーで優しく拭く。
・注意点:漂白剤や研磨剤は表面を傷めるため使用不可です。高温・直射日光が長時間当たる場所では変色の恐れがあります。
ダイノックシートとクロスの使い分け
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クロス向き:壁や天井など広い面積、コストを抑えたい場合、頻繁に模様替えする場合。
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ダイノックシート向き:家具や建具のリメイク、高級感を出したいポイント、耐久性や耐水性が求められる場所。
まとめ
ダイノックシートは、家具や建具、壁面を短期間で美しくリニューアルできる高機能フィルムです。
クロスより材料単価は高めですが、その分質感や耐久性に優れ、仕上がりの満足度が高いのが魅力です。
既また、存の家具やドアをそのまま活かせるため、廃材を減らして費用を抑えることもできます。
ただし、施工には技術が必要なため、信頼できる業者に依頼することが重要です。
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中間マージンなどの余計なコストがかからず、業者との直接やりとりができるため、納得感のあるダイノックシートの施工が可能になります。
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